2019年10月29日火曜日

好奇心旺盛

ジャックラッセルテリアという犬種は好奇心旺盛である。何でも覗いてみたいし、咥えてみたいのだ。トピも机の上に置いてあるものを、手を上手く使って咥えて行く。誤飲を避ける為に、届かない場所に片付けるように注意しているのだが、うっかり落としたりした時、拾い上げる前に掻っ攫って行くときの素早さは、目にも留まらぬと言っても過言では無い。そして直ぐにこちらも取り返すべくして行動に移すのだが、取れるものなら取ってみろと、一定の距離を置いて鬼ごっこ状態が暫く続くのだ。もはやこれも彼にとってのゲームなのである。こちらの動きも緩慢なので、なかなか取り返せない。しかし、人間の知恵にはやはり敵わない。オヤツを持って行き、「交換しようか」と交渉するのだ。大体はこの作戦で解決する。素直な性格だからこそ通用する方法だ。
好奇心旺盛だが、警戒心も強いようだ。ちょっと怖い時は、片足を少しあげて立ち止まる。そして暫くジッと観察する。散歩の途中で、反対側の歩道にいるチラシの配達人を発見した時、「あの人は何をしているのか」と植栽と植栽の間からコッソリと覗いていた。こちらから見ると頭隠して尻隠さず状態なのだが。
早朝、小学校のグランドに、人がいるのを発見した時もかなり驚いていた。
さぞかし謎な行動をしているように見えたのだろう。その日は運動会のため準備をしていたのだ。丁度グランドで、ライン引きを数人の先生方がしていた。長いこと飽きずに作業の様子を眺めていた。小学校には飼育小屋があり、兎が歩道から見える。彼に兎の事を教えてあげてからは、猟犬の血が騒ぐのか、足を止めて小屋を観察するのを楽しみにするようになった。しかし、その日は兎の事も忘れるぐらい、グランドの人達に心奪われたようだった。

2019年10月20日日曜日

ボール遊び

ボール遊びが好きな犬も多いだろう。これができれば、「モッテコイ」のコマンドが理解できたことになり、色々応用が出来る。例えば持っていった靴など取り返し易くなるだろう。トピはあまりボール遊びが好きではないらしい。彼の大好きな遊びは「ひっぱりっこ」なのだ。おもちゃの引っ張り合ったり、紐を引っ張り合ったり。
コーギーのアンリはボール遊びが大好きだった。噛むとキュッと音の鳴る小さなソフトボールがお気に入りで、赤、黄色、緑など3色持っていた。そして色の認識も出来た。赤いの持ってきてと言うと、ちゃんと赤色のボールを持ってきた。彼女は牛追い犬のルーツがあるからだろうか、特に教えたりしていないのに「モッテコイ」が完璧に出来たのである。我が家の歴代犬は、ポチ(元野良犬。喧嘩が趣味のような雄犬)2代目ポチ(元野良犬。とても気の小さい雌犬)アン(元野良犬。母性本能の強い雌犬)アンリ(コーギ。わが辞書に負け無し。小さなナポレオンの様な雌犬)野良犬ばかりだったので、ボール投げで遊んだことが一度も無かった。枝を投げて「モッテコイ」と言っても、全く言うことを聞いてくれなかった。こちらが子供だったので馬鹿にされていたのかもしれない。なので、ボールで一緒に遊んだ時はとても感動した。

トピはボールにはあまり興味を持ってくれないので、少し残念に思っていた。なので直径12センチのソフトサッカーボールという商品を誕生日にプレゼントしてみた。最初は不審がって、余り積極的に触らなかったのですが、徐々に慣れたみたいで、一人で遊ぶようになりました。一緒にサッカープレイはしないけれども、鼻で押して音をキューキュー鳴らしてみたり、こっそり遊んでいる。朝早く目が覚めてこのボールで遊んでいる音が聞こえてきたりすると、もう少し静かな音のオモチャにするべきだったと後悔する時もあるが(眠気も吹き飛ばす音量で激しいキューキュー音が炸裂している!)まぁ、楽しんで貰えて何よりです。

お散歩に行くまで

最初の頃は、散歩も上手く行けなかった。散歩に行く以前に、まず靴を履くのが一苦労だった。靴を履こうとすると、靴を咥えて何処かに持っていこうとするのだ。何とか阻止して靴を履くと次は靴紐をかじる。仕方がないので靴紐は半分のところで結び、余分な紐はカットして、直ぐに靴を履けるように半分はゴム紐にした。次の難関はハーネスを着せる事だ。引っ張る力が強いので首輪だと気管支を傷めるかもしれない為(引っ張られるとゼーゼーと苦しそうな音を出す)胸で支えるハーネスタイプにしたのだが、まず首を通すのが難しい。毎回オヤツで誘導して首を通すと、食べている間に背中側の2ヶ所のホックをカチッと止める。このハーネスの装着に慣れるまで時間が掛かった。どうしても装着出来ない時は散歩を断念した。
最近はオヤツに釣られて何とか装着出来るようになってきた。毎日の事なのだから、もっとスムーズに出来るようになって欲しい。
散歩から帰ってくると、暫く庭にいる。こちらが家庭菜園や草花の手入れをしている間、彼は自由に散策している。虫を捕まえるのが好きなのだ。うっかり目を離すと、ムカデを捕まえたりするので気が抜けない。カマキリやゲジゲジなど見つけたら彼より先に処理しないといけない。それにミミズも要注意だ。見つけると上を転がり回る。雨上がりの後は念入りに掃除しなければならない。
家に入る時は、必ず足を風呂場で洗う。今訓練中なのは、折り畳み式のタライにぬるま湯を溜めている所に入って貰うというコマンドだ。以前はシャワーで流していたのだが、なかなか足を上げてもらえないので、洗うのに時間が掛かった。折り畳み式のタライだと畳んだ状態なら浅いので、自ら入れるのだ。足も洗い易いし、とても便利な道具である。(洗濯物をつけ置き洗いも出来る)

日々訓練なのだが、「おいで」のコマンドは未だ出来ない。一筋縄ではいかないトピなのだ。

2019年10月16日水曜日

清々しい香り

秋の清々しい香りと言えば、金木犀だろう。早ければ9月の中旬頃から甘い様な良い香りがしてくる。朝からとても爽やかな気分になり、散歩の足取りも軽やかになる。中国では金木犀の花のお酒があるらしい。杏仁豆腐の上にかけて食べると美味だとか。食べてみたいものだと思いながら歩いていると、トピは側溝の所で相変わらず下を覗きこんでいる。変わった癖のひとつに溝を覗き込むのだ。浅い、深い、広い、狭いを問わず取り敢えず覗いてみたいらしい。何が彼の好奇心を刺激するのかは解らないが、色々な場所で毎回溝蓋の上から下を覗き込んでいる。夢中になって覗き込んでいる時に、他の犬が通ったりすると、そちらに気が取られてしまい、溝にはまってしまった事もある。漫画の様な展開に、こちらも苦笑いするしかない。呆れつつも怪我をしないかハラハラさせられる。散歩では他の犬の落し物にも注意しないといけないので、あまり暗くならない時間帯でないと色々と危なっかしいのだ。
トピは男の子だから、トイレスタイルはしゃがんでするのが基本だ。家の中のトイレは毎回しゃがんでするので、周りをあまり汚さずに済むのでとても助かる。1歳を過ぎる頃、本能なのか、それとも他の雄犬を見て覚えたのか、突然片足を上げるスタイルを散歩の時にする様になった。ちょっと感心したのだが、よくよく観察してみると、石や壁、木など障害物があるから、邪魔な物をただ避けていただけらしい。でもひょっとしたら、片足を上げるスタイルは、ある程度筋肉が付かないと、バランスが取れないからという理由かも知れない。それとも雄犬としてカッコつけているのかも。まぁどちらにせよ成長しているという事ですね。

トピがやって来た

2019年3月16日、我が家にジャックラッセルテリアの愛犬トピ君がやって来てから、早くも7ヶ月が過ぎようとしている。怪我や病気も無く健やかに日々過ごしている事にとても感謝している。 ウェルシュコーギーのアンリが虹の橋を渡ってから、11年が経過していたので、久し振りの犬との生活に不安もあったが、今は苦労以上に幸福感がある。手に負えないと思うことも多々あるが、気が付けば口元に笑みが浮かんでいるのだ。

初めて顔合わせをした日は、元気一杯で物怖じしない性格という印象だった。そして何と言っても愛らしい。チェコの作家カレル・チャペックが飼っていた愛犬ダーシェンカを思い出した。毛並みや耳の折れ方がよく似ている。子犬特有の可愛いさを全て閉じ込めた写真は心に深く残っていたらしい。その時はテリア特有の性格は全然解らなかった。

いよいよ共同生活が始まる。ストレスから下痢が止まらず。年齢はおよそ8ヶ月なので一応トイレの認識はあったと思うのだが、止まらない下痢に本人もパニックだったのだろう。こちらもトイレの後処理に追われ、しばらくは四六時中監視が必要だった。下痢問題は乳酸菌入りのタブレットやドッグフード、ヨーグルトで徐々に改善されていった。

トイレは最初3カ所必要だった。なかなかメインのトイレにしてくれず、構って欲しいが故にワザと外している時もある。ウンチのタイミングはだいたい解ってきたのだが、食糞をしてしまうのだ。直ぐに取り除かなければならない。以前の犬達ではトイレ問題が無かったのでこれには困った。

コーギーのアンリはトイレで失敗しない子だったので(記憶は美化されると言いますが)ついつい比べてしまう。身体が小さい分、脳の容量が小さい為覚えられないのか?と悩んだのですが、徹底的に褒めるご褒美トレーニングを続けたところ、1歳までにはトイレも1カ所で出来る様になった。ちゃんと出来たらすかさず、「偉いね。賢いなぁ。天才やなぁ。」と声掛けし、こちらがペットシーツ片付けた後に、おやつをあげる。やっぱり躾の基本は褒めるしかないらしい。