2019年11月29日金曜日

食欲の秋

食欲の秋である。トピも夏の間、食が細かったのが嘘の様に、がっついている。量も1.5倍ぐらい食べているのではないだろうか。
台所で食事の用意をしていると、トピは足元でへそ天でひっくり返っている。何か頂戴アピールである。毎回構っていられないし、調理中はこちらも気が気でない。アンリは台所で調理中は邪魔にならない所から大人しく眺めていた。トピは足の上に乗っかってみたりと邪魔ばかりしている。しかも何か悪戯しようとウロウロしている。
そして、最近、彼が気になって仕方のないものが出来てしまった。米櫃である。ボタンを押すとジャーッと米が下に落ちて、容器に溜まるシステムになっている。1,5合、3合、4,5合の3種類のボタンがあるのだが、トピは取り敢えず全部押してみる。幸い、ボタンには開閉ストッパーが付いているので、今のところ被害はない。それにしても、人のやる事をよく観察しているものだと感心する。ジャーッという音が不思議なのだろうか。

引き出しを開ける時も注意が必要だ。彼が届く範囲だと、中の物を取られてしまうからだ。油断大敵である。

2019年11月28日木曜日

落ち葉

昨夜の強風で、山から落ち葉がかなり舞い落ちた。掃除が大変だと思うが、コンポストに入れると良い堆肥になると思うと掃除も嫌では無くなるから、物事は考え様である。
箒を持つと、トピが箒の先を噛もうとする。3分の1は抜けてしまった。これ以上抜かれないように、噛み付き防止スプレーをする。掃除中は何かと邪魔しに来る。ズボンの裾を引っ張ったり、足下をうろうろしてみたり。構ってばかりもいられないのだが、こちらも何とか手際良く片付けられるようになった。

さっきまでウロチョロしていたのに、気が付けば居ない。
こういう時は、何かやらかしている。菜園を掘り返したりして、顔を泥だらけにしていた。まるで昔のコントの泥棒みたいだ。案の定、さっき埋めた生ごみを掘り返していたらしい。一応、説教してみるが、現行犯で注意しないと意味が無い。そして、カマキリを発見して遊んでいる。食べはしないのだが、見つけると口に咥えて、放り投げる。カマキリも災難である。

猟犬の本能で、捕まえるのが好きなのだろう。でも、程々にして欲しいんだが。

2019年11月21日木曜日

カレル・チャペック

トピの容姿からカレル・チャペックの「ダーシェンカ」を思い出した事をキッカケに改めて読み直す為、中古本だが、「ダーシェンカ」「チャペックの犬と猫のお話」、「園芸家12カ月」を購入した。「ダーシェンカ」は1996年に新潮社から出版されたのだが、当時この本を手にした頃の記憶も芋づる式に蘇ってきた。「小犬の写真を撮影するには」というお話があるが、デジカメが無いフィルムの時代、カメラで撮影することはまだまだ贅沢な行為だった。何とか上手くフィルムに収めようと工夫と慎重さが求められた。ちょこまかと絶えず動く小犬は、被写体としてかなり難しい。だからこそ白黒のダーシェンカの写真はカレル・チャペックの愛情が滲み出ている。写真に添えられているコメントも秀逸だ。現在はデジカメで気軽に撮影出来るが、一枚に込める情熱が少ない為、比例して傑作も少ないのかもしれない。フィルム時代は光の事や距離の事など強く意識しないと、ピンぼけしてしまった。デジカメとはいえ、今でも作品の撮影は緊張を強いられる。
激しく動くトピの撮影も難しい。何かに気を取られている時がシャッターチャンスなのだ。なので何となく間が抜けた写真ばかりだ。
カレル・チャペックの文章はとてもユーモアに満ち溢れている。「園芸家12カ月」は園芸あるあるだらけで、読んでるこちらもニヤニヤ止まらない。全くもってその通りなのだ。彼の文章は人々の心も耕してくれる。愛読書が増えてとても嬉しい限りだ。


秋深し

日が短くなり、秋も深く紅葉が美しい。菊の花が色とりどりに咲き乱れている。一番好きな季節だ。散歩コースの途中に何本か桜の花が咲いている。秋に咲く桜は、スッキリした青空を背景に、しんみりした風情がある。春の桜は花粉症になってから、じっくり鑑賞出来なくなってしまったので、可憐に咲く秋桜はついつい足を止めて見入ってしまう。
気温も下がり、明け方には一桁になってきた。トピの毛は長めなのだが、あまり密集していない。まだ冬毛になっていないのかもしれない。なので、ちょっと寒がりだ。昼間こちらが仕事中は独りで寝ているので、夜は一緒にいたいらしい。自分の寝床で寝るように躾ていたのだが、ストレスなのか無駄吠えが多くなってしまった。なので、夜はベッドに上がれるようにしている。11月に入ってからは布団の上にのってくるようになった。そのせいで腰の調子が悪い。ギックリ腰になる寸前である。腰サポートベルトを装着する。トピが体温から暖を取ろうとひっついてくる為、寝返りが出来ない。何とか改善しようと、湯たんぽ作戦を決行した。ところが湯たんぽを使用してくれない。次は電気あんかを用意した。今度は上手くいったように思えたが、明け方になると何となく重たいような気がする。

布団の攻防は冬に向けて更に厳しくなりそうだ。

2019年11月13日水曜日

ワクチン接種

ワクチン接種に行ってきた。前回ノミダニの薬を貰いに行った動物病院ではなく、アンとアンリがお世話になっていた先生の所に伺った。小学生の頃から存じ上げている先生なので、やはり信頼が出来る。建物も内装も全然変わっておらず、懐かしい。前回から10年以上経過していたので、新規の手続きになると思っていたのだが、なんとアンとアンリのカルテが保管されていた。(アンは20年以上も前だし)とても感動した。しかも先生も覚えておられた。今迄の経過を軽く説明しつつ(引越しした事、母の事、改めて犬を迎えた事など)、先生は聞きながら手際良く注射してくださった。トピは少しプルプル震えていたが、終わった途端元気になった。体重は8.3キロに増えていた。道理で抱っこするとズッシリしているはずだ。

アンはとても長生きしたので、晩年には狂犬病の注射はしなくてもいいと言われた。最後の狂犬病の注射は忘れられない思い出だ。注射が終わった直後に診察室で大便をしたのだ。当時、運転免許が無かったので歩いて動物病院まで通っていたのだが、病院に行くまでにいくらでもする機会があった筈なのに、このタイミングでするとは!なんて事だ!先生も苦笑い、アシスタントのお姉さんには、気になさらずにと言われたが、なんて赤っ恥だ。
しかし、心臓発作を起こしていた事もあり(お風呂に入れたことで怒った)、あまり怒らせないようにと注意された。その時に「道理で最近怒りっぽいのですね。」と言うと、先生曰く、「いや、それはこの子の性格ですから。恐らく、注射の後の大便も怒って嫌がらせしたのだと思いますよ。」と。

先生は相変わらず丁寧に猫や犬を診ておられた。

また、お世話になります。トピをよろしくお願いします。

鯉に恋焦がれる

気分転換の為、近くの公園までドライブする。トピはドライブが好きである。出掛ける準備をすると、車のドアの前でピョンピョン飛び跳ねている。
秋なので、お出掛けには本当に良い季候だ。この公園は平日だと殆ど人がいない。観光地なのだが、集客に関するノウハウが無いのか、立地は問題が無い様に思えるのだが、見て回るには内容があんまり面白くない。
しかし、施設の中に鯉が泳ぐところがあるのだ。 おそらく10メートルぐらいの 、お堀の様な造りで、鯉の餌の自動販売機がなぜか2台も置いてある。(因みに鯉の餌は100円だ。)トピでも鯉を眺める事ができる丁度良い水面の高さだ。水の透明度も高いので鯉の泳ぐ姿がハッキリと見える。
鯉を発見してからトピは興奮状態だ。右に左にと、鯉が泳ぐところを行ったり来たり。岸の部分が少し段差があり、前足はその段差にあるのだが、前のめり気味なので落ちるのではないかと、いささか心配になる。何回も側溝に落ちるという前例があるからだ。鯉を見つめ過ぎて、歩き方も横に並行移動している。まるで欽ちゃん歩きだ。
鯉も岸からの熱い視線に気付いたらしい。トピの近くに来ると、急に方向転換してしまう。中には慌て過ぎて、水面を激しく尾ビレで叩いている。
小さな石橋の上に乗って水面を覗き込んでいるが、振動が伝わったらしく、ますます鯉達は遠ざかってしまう。
こんな感じで軽く20分以上、鯉に恋い焦がれていた様だが、全く熱意は伝わらなかったようだ。

そこからなかなか離れ難いようだったが、埒が明かないので渋るトピをなんとか車に載せた。

2019年11月11日月曜日

サッカー

雷が先程から鳴っている。最近、トピは気に入らないと吠えることが多くなった。今朝は雨が降っていたので、お散歩の時間をずらすことにした。トイレも済まし、ご飯も食べたので散歩に行きたいと吠えだした。しかし、天気が微妙なので、庭で暫くサッカーをして遊んだ。

サッカーはトピのお気に入りの遊びだ。散歩の途中の公園で、子供が忘れていったサッカーボールが転がっていた。このボールにとても興味を持ったので、早速ボールを買いにホームセンターに行った。サッカーボールにサイズがあるのを初めて知った。公式サイズの5号にした。問題は材質である。ゴムのタイプはちょっと硬そうなので、練習用サッカーボールというタイプにした。表面はツルッとしていてスポンジが裏に貼ってあるので、当たりが少しでもソフトかなぁと。

庭にボールを転がすと、途端に夢中になった。良い運動にもなりそうだ。
サッカーなんて何年振りだろう。案外面白いものだ。トピはひたすらディフェンスだ。上手いことボールを奪って、軽く蹴る。直ぐにトピが取り戻しに走る。体で抑えそして口で咥えて持ち去る。結構大きなボールなのだが咥えることが出来るのである。誤算だったのが、このサッカーボールは表面部分が簡単に喰い千切る事が可能だった事だ。既に表面部分は残念なことになってしまっている。サッカーに疲れると座り込んで、ボールの表面部分をガジガジ噛みちぎって楽しんでいる。ある意味二度と楽しめる品物かもしれない。


段々、雷の音が激しくなってきた。トピに「我儘ばかり言うから、雷様が怒って捕まえに来たよ。」と言ってみた。急に神妙な顔をして座り込んでいる。彼にも怖いものの存在があったらしい。「どうする、雷様と一緒に行くか?」と問い掛けると慌てて家に入った。

2019年11月2日土曜日

コマンド

ボール遊びが好きな犬も多いだろう。これができれば、「モッテコイ」のコマンドが理解できたことになり、色々応用が出来る。例えば持っていった靴など取り返し易くなるだろう。トピはあまりボール遊びが好きではないらしい。彼の大好きな遊びは「ひっぱりっこ」なのだ。おもちゃの引っ張り合ったり、紐を引っ張り合ったり。
最初の頃は、散歩も上手く行けなかった。散歩に行く以前に、まず靴を履くのが一苦労だった。靴を履こうとすると、靴を咥えて何処かに持っていこうとするのだ。何とか阻止して靴を履くと次は靴紐をかじる。仕方がないので靴紐は半分のところで結び、余分な紐はカットして、直ぐに靴を履けるように半分はゴム紐にした。次の難関はハーネスを着せる事だ。引っ張る力が強いので首輪だと気管支を傷めるかもしれないので(引っ張られるとゼーゼーと苦しそうな音を出す)胸で支えるハーネスタイプにしたのだが、まず首を通すのが難しい。毎回オヤツで誘導して首を通すと、食べている間に背中側の2ヶ所のホックをカチッと止める。このハーネスの装着に慣れるまで時間が掛かった。どうしても装着出来ない時は散歩を断念した。
最近はオヤツに釣られて何とか装着出来るようになってきた。毎日の事なのだから、もっとスムーズに出来るようになって欲しい。
散歩から帰ってくると、暫くは庭にいる。家庭菜園や草花の手入れをしている間は自由に散策している。虫を捕まえるのが好きなのだ。うっかり目を離すと、ムカデを捕まえたりするので気が抜けない。カマキリやゲジゲジなど見つけたら彼より先に処理しないといけない。それにミミズも要注意だ。見つけると上を転がり回る。雨上がりの後は念入りに掃除しなければならない。
家に入る時は、必ず足を風呂場で洗う。今訓練中なのは、折り畳み式のタライにぬるま湯を溜めている所に入って貰うというコマンドだ。以前はシャワーで流していたのだが、なかなか足を上げてもらえないので、洗うのに時間が掛かった。折り畳み式のタライだと畳んだ状態なら浅いので、自ら入れるのだ。足も洗い易いし、とても便利な道具である。(洗濯物をつけ置き洗いも出来るし)

日々訓練なのだが、「おいで」のコマンドは未だ出来ない。一筋縄ではいかないトピなのだ。

食事のスタイル

トピの好物は、ささみジャーキー、鳥の砂肝の鳥、牛のアキレス腱、牛の蹄などのおやつだ。幸いアレルギーは無いので、丈夫な歯でバリバリムシャムシャ食べている。ところが、メインの食事はなかなか食べて貰えず苦労している。今はブッチという半生タイプの物と、ロイヤルカナンの「食事に好き嫌いがある犬用」というドライタイプの物を食べている。しかし、これがなかなかすんなりとは食べてくれないのだ。
まずはお皿問題。お皿の形状で食べる気が失せてしまうらしい。現在では、半生タイプの物は紙に載せ、皿に置いてからあげている。食べる時に、紙がクッションになるから?食べ易いのかもしれない。彼のこだわりは思った以上に繊細なのである。また、全部一気に食べない。一口、二口。暫くしてまた一口。とまぁフランス人の様に時間を掛けて食すのだ。食べ終わるのに1時間以上は掛かる。美味しいものは時間をかけて食べるタイプなのか。しかし、残す場合もあるのでよくわからない。
ドライタイプの「食事に好き嫌いがある犬用」は試供品が送られてきたので、試しにあげると喜んで食べたので、流石ネーミングに偽りなしだと感心し、早速ネットで取り寄せた。ところがである。1回目は喜んで食べるのだが、2回目は食べないのである。3袋も購入したのに!とこちらもガッカリしたのだが、喜んで食べる方法を見つけたのである。散歩に行く時にオヤツとしてあげるのだ。どういうわけか、外で食べるとピクニック気分なのか喜んで食べる。掌から直接食べるというのも心理的に良い効果があるのかもしれない。
ひとまずこのお気に入りが長続きして欲しいんだが。

果物は蜜柑が好物である。袖や裾をグイグイ引っ張って、困らせていても「蜜柑食べようか。」の言葉を聞いた途端に口を離すのだから現金なものである。しかし、この後の行動は独特である。冷蔵庫から蜜柑を取り出し、台所で皮を剥いていると、足元で腹天の状態で待っているのだ。仰向きで食べにくく無いのかとこちらの心配を他所に、一房ずつ口の中に運んでもらって食べるのだ。どこぞの王子か?ご満足頂けて何よりで御座います。

食事の楽しみ

歴代の元野良犬たちはご飯をとても楽しみにしていた。食べることは生きることである。特にアンは、我が家に来た頃ガリガリに痩せていた。栄養失調から毛もパサパサで、お腹辺りは抜けていた。ドッグフードをあげるとガツガツ凄い勢いで食べてしまった。ある日空き地でピョンピョン飛んでいる光景が目に飛び込んで来た。何をしているのかと眺めていると、飢えを凌ぐため、前足でイナゴを捕まえて食べていたのには驚いた。毛もフサフサに生え揃い、色も濃くなった頃には虫捕りはしなくなったようだ。
この犬はとても長生きした。晩年は庭をグルグル歩き回っていたのだが、彼女の楽しみは換気扇からの料理の匂いを嗅ぐことだった。歯が悪くなっていたので、お肉を柔らかく炊いて上げたり、食事も色々気を使っていたのだが、気に入らないとお皿をひっくり返す事があった。最初は足元がふらついたのかなぁと思ったのだが、どうやら違っていたらしい。換気扇からの匂いと違うご飯が気に入らなかったのだ。この事に気がついたきっかけは、ある日ちらし寿司を作った日に皿をひっくり返された。寿司は酸っぱいので食べないと思い込んでいたのだが、お皿に入れてあげると、「これ、これだよ!」と喜んでムシャムシャ食べた。これ以降、成る可く換気扇からの匂いと同じ料理をあげるように心掛けた。
昭和の頃は、ドッグフードの種類も少なく、ビタワンかペディグリーチャムぐらいしかなかったような気がする。今は色んなメーカーや種類が豊富だ。
コーギーのアンリは6ヶ月ぐらいまではドッグフードを食べていたのだが、途中からアレルギーを発症してしまい、食事は手作りの物を食べていた。

好き嫌いは余りなかったような気がする。しかし、太り気味だったので野菜を食べさせようと人参を細かく刻んで混ぜたりしていたのだが、人参だけを皿の外に出して器用に食べていた。こちらのダイエット作戦はことごとく失敗に終わったので量のコントロールぐらいしか出来なかった。アンリの好物は白身魚だった。冬の鍋で白身魚の時はお腹がはち切れそうなくらい食べていた。人間の方は骨取りにくたびれて、雑炊ばかり食していた。