10月に入り、朝は肌寒くなってきた。そろそろ半袖ではなく長袖に衣替えしなければならない。
金木犀の香りが清々しい。昭和の時代では、金木犀の芳香剤が流行っていた。今では、薔薇や柑橘系、ミントやラベンダーなどのハーブ系と様々な香りがある。特に柔軟剤の香りは驚く程進化した。あまり強い香りは苦手なのだが、「心やすらぐ陽だまりの香り」という商品を使用していた時期がある。これといった特徴はないのだが、陽に当てた洗濯物の香りのような、懐かしい感じが気に入っていた。
洗濯物を畳んで、箪笥に収納しに行っている間に、残っている積み上げた洗濯物をわざと崩すという癖がコーギーのアンリにはあった。特に気に入っていたのはタオルの山を崩す事だった。とはいえ、この事について、アンリを怒ったりはしなかったと記憶している。トピと違ってイタズラをあまりした事がなかったから、可愛らしい事をしているなぁと。アンリが好きなことは干した羽毛布団を四つ折りにして置いておくと、こっそりその上で寝る事だった。おそらく、雲の上で寝ているような感覚だったのではないだろうか。
中秋の名月、本当に美しい。絵に描きたいぐらいだ。夏目漱石が「I LOVE YOU」を「月が綺麗ですね」と訳したとか。ロマンチストですね。今も昔も月に対して憧れを抱く人は多いはず。
月の裏側を想像するだけで、ワクワクしてくる。お酒が飲めるなら月見酒を楽しみたいのだが、残念ながら下戸なので団子を食べるくらいだ。
栗が収穫を迎えている。川西市では千年以上前から「銀寄」という栗を栽培しているとか。実は仕事で使用している「錫寄」というネーミングは、この栗からあやかったものである。昔から人々に愛されてきた大粒で甘い栗。我が作品もそんな物になって欲しいと願っている。
週に2回ほど、防災公園に出掛けている。昼間はまだ暑く感じるが、トピの興奮具合からして、まったく気にならないらしい。途中でお水休憩を取るのだが、あまり休むことなく、すぐに歩き出す。スタミナ切れにならないで小走りに走り出す姿は若さが溢れている。
帰りの道中、田んぼの稲穂に目が奪われる。黄金色の田んぼと土手に咲く赤い彼岸花のコントラストがとても美しい。雀が飛んでいる。稲穂からご馳走を食べているのだろうか。
今回は「秋」が溢れていますね。ほんとにそうね、ほんとにそうよ、といちいち頷きながら拝読しました。
返信削除どこからか漂ってくる金木犀の香りは秋の清々しさとよく合ってると思います。彼岸花の赤い色は強烈で、子どもの頃に「火事を引き起こす花」と教えられたこともあり苦手です。けれど黄金色の稲田の畔に赤く咲いているのを見ると温かみを感じ、綺麗と思ってしまいます。不思議です。そして仲秋の名月も美しかったですね。かぐや姫もこんな月夜に帰っていったんでしょうか。月って神秘的です。
「錫寄」の由来は千年以上も作り続けられている栗だったんですね。ここにも「秋」が(笑)。お作りになった作品は人に愛用され後々に残るでしょう。誰でもできるわけじゃない難しく、素晴らしいお仕事だと思います。夏は暑くて大変ご苦労されたと思いますが、しばらくはよい季節です。ただ気温が下がると腰が気になります。どうぞお気をつけください。